メープルシロップと子ども

乳児期

メープルシロップと子ども

6ヶ月未満の赤ちゃんは、ミルクで栄養充分。ミルク以外を消化するちからも弱いため、他の食品は必要ありません。離乳食がはじまると、少しずついろいろな食材をたべるようになり、味つけに砂糖類をつかうこともできるようになります。ただし、1歳未満の赤ちゃんには、はちみつはあたえないこと。これは、乳児ボツリヌス症(※1)を起こすことがあるためです。

味覚の形成は、赤ちゃんがお母さんのお腹にいるうちから始まり、幼児期には基礎が形成されます。早いうちから、確かな質の食品と出会うことが、子どもの味覚を育てるうえで重要なことと心得て、甘味も味と質にこだわりましょう。

1歳を過ぎたら

栄養を食物からのみとるようになり、心もからだも大きく育つ時期です。栄養のバランスに気をつけてあげましょう。国民健康・栄養調査によると(※2)、1歳~19歳までの子どもに不足している栄養素は、カルシウム。逆にとりすぎが心配されているのは食塩です。

メープルシロップは、カルシウムと、ナトリウムを排出する機能を持つカリウムが、はちみつやグラニュー糖より多くふくまれている甘味料(表1)。子どもの健康と、おいしさのために、料理やおやつにつかう甘味も、栄養と味を意識して選びましょう。

 

~先住民から受け継がれたメープルシロップ~

その昔、新しい土地で生きていくためには、その土地に暮らす先住者の生活の知恵が必要でした。その受け継がれた知恵は、何代にも渡って育くみ洗練され、今日に至っています。
カナダ産メープルシロップもその一つ。体調管理のためにメープルシロップを利用していたとも言われています。
現代では健康を気遣う母親達により、子供達への楽しい食卓作りにメープルは大活躍です。

 

※1 乳児ボツリヌス症:乳児がボツリヌス菌芽胞を何らかのかたちで摂取することで起こります。1歳未満の乳児は腸内細胞叢が未発達のため、ボツリヌス菌の芽胞が腸内で発芽増殖することがあり、これによって産生した毒素が原因となって、神経麻痺などを起こします。重症の場合は、死に至ることもあります。また乳児突然死症候群の原因のひとつともいわれています。主な感染経路は、はちみつのため、厚生労働省によって、はちみつには1歳未満の乳幼児喫食禁止の表示義務が通達されています。

※2 平成17年厚生労働省国民健康・栄養調査報告より

(表1)メープルシロップ栄養価比較表

メープルシロップ栄養価比較表

 

※上図はメープルシロップの数値を100としています。

メープルシロップは高品質な食品

メープルシロップは、カナダの美しい森が育んだ、着色料や添加物を含まない天然の甘味料です。カナダではメープルの森は、生態系や環境をまもるため厳しく管理されており、農薬や除草剤などもつかわれていません。その森で育ったメープルの樹液からつくられるメープルシロップは、さまざまな基準をクリアした高品質なものだけが、私たちの食卓に届くのです。

 

ご利用方法

メープルシロップのつかい方は簡単。レシピのお砂糖やみりんを、メープルシロップにしてみましょう。和食とも相性が良く、深い奥行きと上品な甘みが、いつもの料理に豊かな味わいをもたらします。メープルシロップは液体なので、溶かす手間がなく、すぐに素材に混ざるのもうれしい、つかいやすい甘味料です。

毎日の食卓にメープルシロップをとりいれて、子どものからだと、味覚の成長を健やかに育みましょう。

(表2)1日の砂糖の摂取目安量(お料理やおかしなどに1日につかうお砂糖の総量の目安値)

1日の砂糖の摂取目安量(お料理やおかしなどに1日につかうお砂糖の総量の目安値)

※成分値は、五訂増補日本食品標準成分表および日新製糖株式会社発表データより換算
註)各砂糖だけをつかう場合の1日の上限摂取量の目安です。

 

 

本文: 安中千絵(あんなかちえ)

管理栄養士・フードコーディネーター、味覚教育法「ピュイゼ・メソッド」をフランスで学ぶ
監修: 荒牧麻子(あらまきあさこ)

ダイエットコミュニケーションズ代表・食卓プロデューサー・管理栄養士